がん薬物療法における曝露対策合同ガイドライン2015年度版
発刊のお知らせ

 抗がん薬は「発がん性」「催奇形性」「生殖毒性」があることは周知のとおりです。国際的には国家レベルおよび学会レベルでのガイドラインが公表されていますが、日本においては調製を中心とした指針がだされております。曝露は調製時のみではなく、看護師が日常的に行う投与管理、患者の排泄物ケア、廃棄処理においても対策が必要であり、環境汚染等も含めた総合的な対策が重要です。

 医師・看護師・薬剤師等,医療関係者がチームとなり地域も含め対策を講じることが求められます。医療者の健康を守るためには、がん薬物療法に対する安全な取り扱いを示すガイドラインが急務です。そこで、一般社団法人日本がん看護学会、公益社団法人日本腫瘍学会、一般社団法人日本臨床腫瘍薬学会が共同し、合同ガイドラインを作成し、7月15日発刊されました。

 ガイドラインの目的は、がん薬物療法にかかわる全ての医師、薬剤師、看護師などの医療関係者と寝具類洗濯、院内清掃、薬剤の運搬などに関与する医療関連サービス業者と廃棄業者および訪問看護師や訪問薬剤師など在宅医療、訪問介護者など職業としてのケア提供者などHazardous Drugs(ハザーダス・ドラッグ:HD)に関連する職業性曝露を予防するための指針を提供すること、そして健康障害リスクを下げることです。

 是非、ガイドラインを活用し、職場・個人で曝露対策を進めてくださることを期待しております。

がん薬物療法における曝露対策合同ガイドライン2015年度版
編集:一般社団法人 日本がん看護学会、公益社団法人 日本腫瘍学会、一般社団法人 日本臨床腫瘍薬学会、出版社:金原出版株式会社、2,000円+税
日本における曝露対策の動き
1991年 「抗悪性腫瘍剤の院内取扱い指針」(日本病院薬剤師会)
2004年 「看護の職場における労働安全衛生ガイドライン」(日本看護協会)
2005年 「抗がん剤調製マニュアル」(日本病院薬剤師会)→曝露対策
2008年 「注射剤・抗がん薬無菌調製ガイドライン」(同)
2010年 診療報酬加算「無菌製剤処理料1」の設定
2014年 「抗がん薬調製マニュアル第3 版」(同)
厚生労働省労働基準局安全衛生部・化学部室対策課長通達
特定非営利活動法人抗がん剤曝露対策協議会が発足

日本がん看護学会 ガイドライン委員長
神田清子

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