学会概要

理事長あいさつ

 がんの罹患者は増加の一途を辿っています(厚生労働省による2016年のがんと診断された患者数:995,000人)。人口減社会が進む中、高齢化率は増加を続けており、がん患者は当面増加することが想定されています。そのため、第3期がん対策推進基本計画のもと、①科学的根拠に基づくがん予防・がん検診の充実 ②患者本位のがん医療の実現 ③尊厳を持って安心して暮らせる社会の構築をめざし、社会が一丸となってがん対策が進められています。日本がん看護学会は、「がんの予防」「がん医療の充実」「がんとの共生」を柱とするがん対策推進基本計画に基づき、(1)がん研究 (2)人材育成 (3)がん教育、普及啓発、等の活動を行って参ります。がんは世界の健康問題でもあります。世界保健機関(WHO)の調査によると、2018年にがんにより死亡する人は960万人、がんの罹患は1810万人に達し、いずれも増加を続けています。世界中のがん医療の専門職と手を結び、全ての国の人々に対するがん対策に貢献をして参ります。その活動の一つとして、「グローバルブリッジ・ジャパン・プロジェクト」に採択されたプログラム『禁煙教育に係わる日本のオンコロジーナースの能力向上のための取り組み』を国際がん看護学会(International Society of Nurses in Cancer Care: ISNCC)、アジアがん看護学会(Asian Oncology Nursing Society: AONS)との連携により推進しています。禁煙教育に従事するヘルスプロフェッショナルの一員としてのグローバルな使命を理解し、かつ、国際的な橋渡しの一員となる立場を理解した上で、戦略的にその能力を開発し、たばこコントロールを推進し、がん対策の一翼を担って行きましょう。
 がん医療は、ヒトゲノムの解明、新薬や治療法の開発により、治療成績は着実に向上しています。がん医療に携わる看護師は、最新のがん医療に関する知識・技術を研鑽する必要があり、そのための研修や認定制度について引き続き検討を重ねます。加えて、がん患者の社会との共生について多面的に対応を検討しなければなりません。高齢がん患者のフレイルや認知機能低下を考慮した包括的なケア、治療継続と生活の両立への支援、希少がん・難治性がん患者や若年がん患者などが不利や不安を感じることなく治療と生活の両輪をすすめていくための看護が求められています。これこそ、がん看護がリーダシップをとり社会の人々共に解決すべき課題です。
 今まさに、学会員お一人お一人の力が求められています。共にがんばりましょう!

2019年2月
一般社団法人日本がん看護学会
理事長 小松 浩子

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