がん看護専門看護師海外研修助成事業
がん看護専門看護師海外派遣事業について
事業の目的
がん看護専門看護師を米国のがん専門病院に派遣し、実地研修を行うことにより、がん医療の最新の知見および、がん看護に関する専門的な知識を深め、臨床能力の質向上を図ることを目的とします。
対象
基礎英会話力があるがん看護専門看護師、およびその候補者(大学院CNSコース2年進級予定者を含む)です。
期間
8日間(移動を含む)
研修内容
- 施設見学
- レクチャー
- アメリカのCNSとNP、PAの歴史的背景と役割、現状について
- 最新の化学療法とNP/CNS
- ワークショップ
- 化学療法と患者教育についてのケーススタディ
- Medical Englishとコミュニケーション方法
- シャドーイング
- CNSまたはNPと1対1で行います
(2018年度研修生とレクチャーの模様)
- CNSまたはNPと1対1で行います
研修施設
- 見学施設
- UCSF School of Nursing/Medical Center
- UCSF Oncology Unit/Cancer Center
- Stanford Medical Center/Cancer Center 等
- シャドーイング施設
- UCSF Medical Center at Parnassus (Oncology Unit/Oncology Outpatient Clinic)
- UCSF Medical Center at Mt. Zion (Cancer Center) 等
参加者の声
- 2012年度参加者
神戸市看護大学 療養生活看護学領域 慢性病看護学分野
小山 富美子さん -
わたしは2012年にこの研修に参加させて頂きました。米国で活躍するCNSのレクチャーを受けたことはとても新鮮な体験でした。CNSの講義では内容だけでなく、その講師のCNSとしてのあり方や臨床に対する姿勢を感じ取ることができ、とてもワクワクする時間でした。現地のコーディネーターさんが通訳してくださり、英語が苦手な私でも英語での研修は苦痛と感じることもなく、充実した研修となりました。CNSのアイデンティティを軸にし、いきいきと活動しているCNSにお会いして、心のエネルギーをたくさんチャージできたと感じました。研修後は「CNSとして今出来ることは何か」と考えることによってなぜだかとても動きやすくなったのを覚えています。その後の活動の支えにもなりました。CNSは常に患者にとって「Iam Your Nurse」であるという言葉は今も大切にしています。きっと皆さんにも新しい発見があると信じています。
- 2014年度参加者
大阪市立大学医学部附属病院 看護部
鶴田 理恵さん -
当時、緩和ケアチーム専従であった私は,施設に唯一のCNSであるため長期に業務を移譲することを困難に感じていました。海外研修に興味をもち、一歩踏み出すしかないと、看護部長と面談し、自分の課題と関連させて施設還元への意義を提示しました。それからの調整は意外にもスムーズに進みました。そのことは、振り返ってみると、部長と私の相互のビジョンを理解しすり合わせる機会となり、帰国後の活動において大変有意義なことでした。
研修中は、現地コーディネーターの皆さんや共に参加したCNSの助けを受け、米国のAPNとの研修が不安から楽しいのもとなりました。私は研修に参加して国内外のCNSから刺激を受けることで、「私はがん患者に寄り添う存在である」という信念を思い起こすこととなりました。チェンジエージェンシーとして、組織が動くより先に自身が組織を動かす臨床的検証を示しながら進んでいくしかない、と勇気を得る機会となりました。
海外研修報告会を開催しました
テーマ
「米国APNの活動の学びからそれぞれのCNSとしての役割・実践について検討する」
日時
2019年2月23日(土) 15:00~16:00
場所
福岡国際会議場 第5会場(401+402+403)
演者
入江 佳子(筑波大学附属病院)
小山 美樹(東京女子医科大学病院)
高見 陽子(市立岸和田市民病院)
吉本 歩(松江市立病院)