日本がん看護学会はたばこのない2020日本のプロジェクトに参加しています

がん看護のコンピテンシー

がん看護のコンピテンシーとは、がん看護を効果的に行う際に発揮される個人の持つ総合的な能力(技術、知識、思考、行動などを含む)をいう。
各項目の下段は、がん看護コアカリキュラム2016等を参考にした教育項目の例。

一般社団法人 日本がん看護学会
2024年7月1日

1がん患者・家族および医療従事者を取り巻く課題およびがん医療の動向を理解し、実践にいかす基礎的能力

がんの特性, がん医療と薬理, がんゲノム, 家族性腫瘍, 遺伝性腫瘍, 臨床試験, がんの医療政策, がん医療におけるDTやICT(情報通信技術)を活用した医療など

2がん治療および有害事象を理解し、安全な治療環境を整える能力

がん手術療法看護, がん薬物療法看護, がん放射線療法看護, 免疫療法看護, がん患者と栄養, がん患者とセルフケア, 造血幹細胞移植など

3がんの病状に応じた患者の心身の症状をアセスメントし、症状緩和を実践する能力

がん患者とセルフケア, がんリハビリテーション看護, がん患者の症状マネジメント, がん患者のエンドオブライフケア, がん患者と緩和ケア, がん患者へのサポーティブケアなど

4がん患者および家族を包括的に理解し、がんとの共生における多様なニーズに応じて支援する能力

がん患者と社会,がん患者とQOL, がん患者とコミュニケーション, がん患者の家族支援, がん患者の喪失と危機, がん患者の在宅支援, ライフステージに応じた療養環境への支援(高齢者・AYA世代), 就労支援, セルフヘルプグループ, ピアサポート, がんと生殖医療, がん患者ナビゲーションなど

5がん患者へのチームアプローチにおいて看護専門職として実践する能力

がん患者とチームアプローチ,多職種連携, 保健医療福祉連携システムなど

6がん患者・家族および医療従事者をアドボケイトし、倫理的課題に対応する能力

がん医療と看護倫理,がん患者の家族支援, 倫理的感受性, 倫理調整, 意思決定支援など

7がん患者のヘルスプロモーションに必要な援助を提供する能力

がん患者とQOL, がんサバイバーシップ, がん患者とヘルスプロモーション, がんの1次・2次予防など

8がん看護の専門職としてスキルアップと役割開発のための自己研鑽および自己啓発する能力

キャリア開発など

※ DT;Digital Transformation
ICT;Information and CommunicationTechnology